怪談
あ~、もう最近めっきり「辛気臭いものを好む」と思われそうなラインナップ。 著者:ラフカディオ ハーン
偶然なんだけど・・・そんな時期なのかな?刺激足りないのかな?
ということで、今日は「怪談」です。
正直「怪談」には興味がなかったのですが、
私が興味をもったのは作者のラフカディオ・ハーンです。
初めて彼の名前を耳にしたのは随分昔のことですが、例えて言うなら
「ずっと探していた財宝をようやく発掘し終えた時」みたいな(そんな経験ないけど
なんともいえない感動的な気持ちになったことを覚えています。
で、内容なんですけどね。
すごくいいです。
私、同じことをドナルド・キーン氏の文章からも思ったのですが
「日本の文化に傾倒した外国人」の日本語は、私たちの遣うそれより美しい。
そして、神秘的でありながら、日本人と違う色彩感覚があるなぁって。
(まぁ、読んだのは翻訳なので、この場合平井呈一さんの力も偉大)
短編をいくつもいくつも集めたものなのですが、
中では、ちょっと面白いオチのついている「かけひき」が一番好きですね。
ある罪人に物凄い呪いをかけられたお殿様が、
その呪いを回避するために、相手にそうとは思わせずに「かけひき」をするんですね。
超短編ですが、面白いです。
外国の怪談と言えば、ゾンビとかああいう「動く生き物」が復活する感じですが
日本の怪談は本当に趣が違う。
生き物なんだけど、例えば植物とかそういう「動かないもの」が何らかの思念で動く。
八百万の神様を持つ日本ならではだな、って思うわけです。
恐ろしくないです。
ただ、静かで、しなやかさを感じるお話ばかりです。
ああ、日本人に生まれてよかった!(こんな感性を持てて?)って思いながら読みました。
あ、あと「虫の研究」シリーズは最高に面白いです。
蝶・蚊・蟻と3作品載っていたのですが、どれも興味深いですね。
哲学者が書いた昆虫記って感じ。
蟻社会の組織力に、人間社会の倫理観とかを投影して書かれたような、
なんていうか・・・面白い。
最後にひとことなんですけど、
「食人鬼」っていうお話に(この話、切ないです)
「ジキニンキ」とルビが振ってありました。
「ショクジンキ」でなくて「ジキニンキ」。
意味は一緒なのに、なんて禍々しい響きなんだろう、「ジキニンキ」って。
驚きました。
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