羅生門
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羅生門 [DVD]
販売元:角川エンタテインメント |
「バンテージ・ポイント」で消化不良だった心の内を、スッキリさせてくださいました。
さすが黒澤御大です。
これよ、これ、こーいうのんが見たかったのよ!!
「羅生門」というタイトルとは裏腹に、
内容は芥川好きなら誰もが知る「藪の中」です。
芥川の「羅生門」イメージで見始めると面くらいます。
あ~もう、すべてが素晴らしかったです。
まず、役者さんがすごい。
三船敏郎。
粗暴で、でも情にあつそうな盗賊の多襄丸。息遣いがすぐそこで聞こえそうな熱演。
京マチ子の真砂もすごい。
目。
眼力のすごさ。
弱い女や強い女を演じ分け、最後の耳に残るけたたましい笑い声。
語り部となる羅生門前のおじさん達もすごい。
皆凄いよ~。
半世紀を経て、尚一層輝いて見える映画ですね。
山中で発見された一つの死体をめぐって、関係者の聴取が行われます。
関係者の主張はどれひとつとして同じものはなく、そのひとつひとつがピックアップされたお話なのです。
さてさて、印象的だったのは、終始静かな映画の中での激しい音楽。
ラヴェルのボレロを彷彿させるリズムの激しい、曲。
何か燃え上がるような生命力を感じさせる曲でして、それが物語の前半に深さや熱さを添えているように思います。
後半の雨の音。
人間とは自分に都合よく嘘をつくものだ。
いや、嘘ではないかもしれない。
「我々はありのままに世界を見ているのではなく、【我々のあるがままに】世界を見ているのだ」という、本のフレーズを思い出す、雨音でした。
結局、真相は「藪の中」です。
多分、利害関係のない状態で話された、最後の村人の話が一番客観的なものなのだと思います。でも、彼も「正義」ではないです。なぜなら、彼も「正しいこと」を最初から最後まで話していたわけではなく、またちゃっかり「おこぼれ」を頂いていたからです。
人間の心の奥の「自分でも見えない部分」が透けて見えるような作品です。
何度でも見たい。
きっと、見るタイミング、年齢など毎に感じること、変わってくるのでしょう。
それを楽しみたい作品なのです。
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